薄毛や白髪にはどんな食べ物がいいの?
ふと鏡を見ると、地肌が以前より目立つような気がしたり、髪の毛のなかにキラッと光るものが混じっていたり…。薄毛や白髪は、年を重ねた証拠なのである程度は仕方がない、とはいうものの、気になるのも事実。ふだんの生活で、何か対策はできないのでしょうか?
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そもそも薄毛や白髪が起こる仕組みって?
対策を考えるには、まず相手を知ることから。そこで、薄毛や白髪が起こる仕組みを見てみましょう。
薄毛は、髪自体が細くなることや、髪の生え替わりがうまくいかなくなることで起こります。
そもそも、髪の毛は1本1本が「成長期→移行期→休止期」を繰り返すことで絶えず生え替わっているので、1日に100本くらいまでの抜け毛であれば大きな問題はありません。ですが、このサイクルがなんらかの理由で短くなってしまうと、生え替わりが追いつかずに全体の毛量が減ったり、未成熟な細い毛が増えて薄毛になったりしてしまいます。また、加齢などで髪の毛は細くなっていく傾向があり、これも全体の毛量に影響します。
こうしたことが起こる理由としては、頭皮が乾燥したり、皮脂が過剰に分泌されたりして毛穴がつまるだけでなく、毛が新しく生まれてくる場所である毛根に栄養が十分に行き届いていないことなどが考えられます。
一方、白髪は、髪が生まれてくる毛根で色素が作られなくなるために起こります。
毛根には、毛のもととなる毛母細胞や、色を作り出すメラノサイトという細胞が存在します。毛母細胞が分裂、成長して毛根の外に育っていくのが「毛が伸びる」ということで、この際にメラノサイトが作り出したメラニン色素が細胞に取り込まれ、髪の色となるのです。
ですが、このメラノサイトがなんらかの原因で正常にはたらかず、メラニン色素を作り出せないと、髪に色がつかず、白髪となります。
メラノサイトが正常にはたらかない理由としては、加齢やストレス、遺伝のほか、ケガなどの物理的な障害、頭皮の栄養不足などが考えられます。
頭皮環境を整えるには?
つまり、薄毛や白髪の対策には、頭皮環境を整えるとともに、栄養を十分に与えればいいことがわかります。
まずは、シャンプーなどで頭皮を清潔にするのは必須。皮脂がたまっていると毛穴がつまってしまいますし、頭皮を不潔にしていると炎症をまねき、毛根に負担をかけてしまいます。
また、頭皮が乾燥していても、毛穴がつまりやすくなったり炎症を起こしやすくなったりしますので、うるおいを保つことも大事。頭皮も皮膚と同じですから、紫外線を浴び過ぎないように日傘や帽子を使ったり、乾燥が感じられるようなら頭皮用のローションなどでケアしたりするとよいでしょう。
また、頭皮に栄養を運ぶのは血液です。頭皮の血行を促すよう、マッサージなどをするのもいいですね。
喫煙は血行を悪くしてしまうので控えましょう。
頭皮や毛髪に大切な栄養素はコレ!
頭皮に栄養を運ぶのは血液ですが、栄養のもととなるのはやはり食べ物です。
髪に必要な栄養素はたくさんありますが、とくに重要なのはたんぱく質。
髪も体と同じように細胞からできているので、たんぱく質が重要な材料となります。良質なたんぱく質を摂ることが大事です。
たんぱく質はアミノ酸で構成されていますが、アミノ酸の一種であるチロシンは、メラニン色素のもとになります。チロシンは乳製品やアボカド、ナッツ類に多く含まれています。
そのほか、皮膚の健康維持に役立つビタミンB群やビタミンC、脂質の酸化を防いだり血行を促進したりするビタミンEといったビタミン類も、意識して摂りたいもの。ミネラルでは、皮膚の健康やたんぱく質の代謝に役立つ亜鉛も不足しないように気をつけましょう。
こうした栄養素は、お互いにはたらきを補い合うものもあるため、どれかひとつだけを集中して摂るのではなく、バランス良く摂ることが大切。
バランスの良い食事をとることがいちばんですが、そうもいかない場合には、アミノ酸やビタミン類、ミネラル類をバランス良く含んだスピルリナのようなスーパーフードやサプリメントもおすすめですよ。