スピルリナの新しい注目点~ エルゴチオネインってどんな成分? ~
スピルリナは、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどを含む食品素材として知られてきました。最近、スピルリナの成分の一つである「エルゴチオネイン」にも関心が集まっています。今回は、スピルリナを知るうえでの新しい注目点として、エルゴチオネインをご紹介します。
INDEX
微細藻類スピルリナとは
スピルリナは、約30億年前に誕生したとされる藻類の一種です。スピルリナという名前を聞いたことはあっても、「どんな食品素材なのか」「なぜ注目されているのか」は、まだよく知らないという人も多いかもしれません。
藻類というと、わかめ、のり、昆布、ひじき、もずく、めかぶ、あおさなど、日々の食卓に登場する海藻類を思い浮かべる人も多いでしょう。わかめや昆布などの海藻が目に見える大きさで育つのに対し、スピルリナは顕微鏡で見ると、らせん形をしている小さな藻類で、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなどを含む食品素材として、粉末やタブレットなどに加工されて利用されています。
また、スピルリナに含まれる青色素「フィコシアニン」は、天然青色素として食品着色料にも利用されてきました。フィコシアニンは水溶性の青色素で、色素たんぱく質の一種で、抗酸化作用などに関する研究も行われています。
このように、スピルリナは「微細藻類」「食品素材」「青色素」「フィコシアニン」といった、さまざまな切り口で注目されてきました。そして、スピルリナのもう一つの新しい注目点として関心が高まっているのが、「エルゴチオネイン」という成分です。
スピルリナとエルゴチオネインの関係
エルゴチオネインは、キノコなどの菌類や一部の細菌が合成するアミノ酸の一種で、抗酸化作用をもつといわれる天然物質です。タモギタケ、ヒラタケ、マッシュルームなどのきのこ類に含まれることが知られています。体内で合成できないため、食品から摂取する必要があります。
抗酸化とは、体内で生じる活性酸素による酸化の影響を抑える働きのことを指します。 エルゴチオネインについては、こうした性質や体内での働きについて研究が進められています。
近年、実はエルゴチオネインがスピルリナに多く含まれることで注目されています。スピルリナ原末の成分分析例では、100g中にエルゴチオネインが150mg含まれることが示されています。

スピルリナには、アミノ酸、ビタミン、食物繊維、ミネラルのほか、フィコシアニン、ゼアキサンチン、クロロフィルaなど、さまざまな成分が含まれていますが、そこにエルゴチオネインという視点が加わることで、スピルリナを成分面からあらためて見直すきっかけになります。

体の内側を見直す中で、スピルリナを考える
年齢とともに、食事の量や内容は少しずつ変化していくものです。高齢期には、食欲不振や食事量の減少、食物摂取不足などが低栄養の要因になることが指摘されています。また、加齢により胃の機能が低下することもあります。
このような体の変化を感じたときは、毎日の食生活を見直すよい機会です。特別なことを始めるのではなく、今の食事で不足しがちなものはないか、野菜や海藻などを無理なくとり入れられているかを考えることが、体の内側を意識するきっかけになります。
スピルリナは、健康食品やサプリメントとして知られることもありますが、もともとは微細藻類という食品素材の一つです。わかめ、のり、昆布、ひじき、もずく、めかぶ、あおさなどの身近な藻類とは形や利用方法は異なりますが、藻類という広い食品素材としても考えることができます。
粉末、タブレット、加工食品など、生活スタイルに合わせた形で利用されることもあるスピルリナ。特定の効果を期待するものとしてではなく、日々の食生活に取り入れられる食品素材の一つとして知っておくことは、食生活を見直す選択肢を広げることにつながります。
スピルリナやエルゴチオネインについて、さらに詳しく知りたい方は、DICヘルスケアの関連サイトもあわせてご覧ください。

【本原稿での参考文献・関連サイト】
DIC「スピルリナ 微細藻類」
https://www.dic-global.com/ja/products/health_foods/
DICヘルスケア事業「スピルリナとは」
https://dic-healthcare.jp/healthcare/natural/spirulina/
DICヘルスケア事業「フィコシアニンとは」
https://dic-healthcare.jp/healthcare/natural/phycocyanin/
Halliwell B, Cheah IK, Tang RMY. Ergothioneine – a diet-derived antioxidant with therapeutic potential. FEBS Letters. 2018;592(20):3357–3366.
(エルゴチオネイン:治療可能性を有する食事由来の抗酸化物質)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29851075
厚生労働省 e-ヘルスネット「高齢者の低栄養予防」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/food/e-02-014.html
公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット「消化器の老化」
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/koureisha-shokuji/taberu-nouryoku.html
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